
手術前の患者さまへ
以前は、誤嚥(食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうこと)予防のため、手術前後からの絶飲食が行われていました。しかし、最近の研究で手術2~3時間前までの飲水は、誤嚥のリスクを高めないことが分かりました。また術前に経口補水液と呼ばれる飲料を内服すると、絶飲食に伴う空腹感、脱水による口渇感、不安感をなくす効果があります。

術前経口補水療法は
手術前の「絶飲食指示と輸液療法(点滴)」による体液管理を「経口補水療法(飲む点滴)」に切り替えることによって、患者さまのストレス軽減や医療安全の向上に役立てるプログラムです。
総合青山病院では、年から整形外科・泌尿器・口腔外科の手術患者さまに、術前経口補水療法(ORT:Oral Rehydration Therapy )を開始しました。術前ORTは術後の回復力を高め、安全性の向上・術後合併症の減少など手術を受けられる方の順調なご回復を目的に行うものです。
総合青山病院では、年から整形外科・泌尿器・口腔外科の手術患者さまに、術前経口補水療法(ORT:Oral Rehydration Therapy )を開始しました。術前ORTは術後の回復力を高め、安全性の向上・術後合併症の減少など手術を受けられる方の順調なご回復を目的に行うものです。
経口補水療法(ORT)①
Oral Rehydration Therapy のことで、点滴に代わる水・電解質補給療法です。経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)を経口摂取することによって、点滴と同等の水・電解質の補給効果があります。ORSは、水と電解質をすばやく補給できるようにナトリウムとブドウ糖の濃度を調整した飲料です。特に、もともと体内の水分保持量が少なく脱水状態に気づきにくいご高齢の方が手術を受けられる場合には、点滴よりも自然な形で水分を補給することができる術前ORTは大きな威力を発揮しています。
経口補水療法(ORT)②
ORSによる水・電解質の補給は、点滴のような特殊な器具や技術が不要なので痛い思いをせず、また、行動も制限されることがないので、手術の直前まで安全に快適に過ごしていただけるようになりました。
状態が安定していて経口摂取が可能な方の水・電解質補給方法の一つとして役立てられています。
状態が安定していて経口摂取が可能な方の水・電解質補給方法の一つとして役立てられています。

経口補水液の飲み方①
- 手術前日夜から手術までの期間、麻酔に備えて飲食を制限させていただきます。
- この期間の水・電解質補給目的に「OS-1:オーエスワン」を摂取していただきます。
- OS-1は、院内の自動販売機および売店で購入できます。自動販売機での購入については看護師にお尋ねください。

経口補水液の飲み方②
①「OS-1」を飲む時間と飲む量
【午前開始手術】
手術前日夕食後から当日手術3時間前までに1000ml以上の摂取(OS-1 500mlを2本)
【午後開始手術】
手術前日夕食後から当日手術3時間前までに1500ml以上の摂取(OS-1 500mlを3本)
が目安ですが、のどの渇きに合わせて飲んでください。
②飲める範囲でちびちびと、ゆっくり飲んで下さい。冷やした方が甘味が出て美味しいです。但し、氷などで薄めたり、凍らせないでください。
③「OS-1」以外の摂取
水・電解質補給の為、「OS-1」をおすすめしますが、どうしても飲めない時は、お水・お茶・スポーツドリンクを飲むことができます。
【午前開始手術】
手術前日夕食後から当日手術3時間前までに1000ml以上の摂取(OS-1 500mlを2本)
【午後開始手術】
手術前日夕食後から当日手術3時間前までに1500ml以上の摂取(OS-1 500mlを3本)
が目安ですが、のどの渇きに合わせて飲んでください。
②飲める範囲でちびちびと、ゆっくり飲んで下さい。冷やした方が甘味が出て美味しいです。但し、氷などで薄めたり、凍らせないでください。
③「OS-1」以外の摂取
水・電解質補給の為、「OS-1」をおすすめしますが、どうしても飲めない時は、お水・お茶・スポーツドリンクを飲むことができます。