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心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査(心カテ)とは

約1~3㎜の太さの専用の細い管(カテーテル)を動脈や静脈を通して心臓の各部屋(心房や心室)に挿入し、その中の圧力や送り出す血液量を測定する検査です。また、この管から造影剤を注入して各部屋の働きや弁の状態を観察する検査も行われます。
心臓カテーテル検査では選択的冠動脈造影(CAG)が多く行われます。これは、カテーテルを直接冠動脈に挿入して造影剤を注入することによって冠動脈の画像を撮り、動脈硬化などの異常を診断する検査です。
心臓は常に動いているため他の部位の血管のエックス線撮影と異なり、一枚の画像では異常を見つけることができないため、連続した動画像として撮影します。


心臓カテーテル検査の方法

心臓にカテーテルを進めるために手首や足の付け根などの動脈や静脈にカテーテルを挿入します。
カテーテルは心房・心室の検査、左右の冠動脈検査によって異なり適宜選択し検査を進めます。
診たい部分にエックス線透視を用いながら安全にカテーテルを誘導します。
撮影は、機械を操作し造影剤を注入しながら、いろいろな角度の動画像を撮影します。
医師、看護師が傍に付き添っていますので、不自由なことや体に異常を感じたら申し出てください。

検査の様子



検査にかかる時間


左冠動脈

検査時間は、CAG のみで局所麻酔から造影の終了まで30 ~ 60 分程度、心臓カテーテル検査の場合は、圧力や血液量の測定も行うため60 分程度かかります。医師、診療放射線技師が呼吸を止める指示をしますので従ってください。
続けて冠動脈拡張術などの治療を行う場合は、更に長い時間がかかります。スタッフからの説明を参考にしてください。

禁忌事項:次項に該当する方は、検査ができない場合があります。事前に担当医師にご確認ください。
重症心不全、全身性感染、発熱、出血傾向、凝固異常、重篤な疾患をお持ちの方
造影を行う場合、重篤な造影剤過敏症、腎不全、薬剤でうまく抑えられない不整脈


検査前
カテーテルを挿入する部分の毛を剃ります。また、陰部に布を当ててカテーテル挿入部分が不潔にならないように処理をする場合があります。担当看護師等スタッフが行いますので、指示に従ってください。
薬剤を注射したり造影剤による腎臓への負担を減らすために点滴の注射をします。

検査中
カテーテルを挿入する場所を消毒します。その後体全体に滅菌した大きな布をかぶせます。この上は清潔を保っているので、手などを出すことが出来ません。カテーテル検査はカテーテルを挿入する部位の局所麻酔のみによって行われます。全身麻酔はしませんので検査の一部始終がわかります。
局所麻酔の注射をする時に、チクリとした軽い痛みを感じるのみです。
撮影のために寝台を動かしたり、撮影装置が体や顔に近づいたりします。
また、緊張のために息苦しさ、動悸、胸の圧迫感などを感じる方がいらっしゃいます。必要に応じて精神安定剤を使用する場合もあります。なにか不具合なことがございましたら、そばにいる看護師や医師に話をするようにしてください。

検査終了後
動脈にカテーテルを入れた場合には一定の時間刺入部位を圧迫し出血を予防しなければなりません。足の付け根から挿入した場合には、数時間ベッド上で安静にしていただくことになります。
造影剤を腎臓から速く排泄させるための点滴を行い、感染予防のために抗生物質を使用します。
まれにカテーテル挿入部位から出血する場合があります。カテーテル挿入部に急な痛みや腫れを感じたときには病棟スタッフにご連絡ください。

※検査や治療の内容によって手順が異なる場合があります。





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